ネットエロの歴史インターネットの歴史=ネットエロの歴史
「ネットはエロによって普及する」
ネットエロはパソコン通信の時代からあったようです。しかし本格的に広まるのは、インターネットが注目され始める1995年くらいでしょう。もちろん当時はネットエロのほとんどが画像でした。そしてその中身も普通のエロ本のキャプチャーやエロゲーム画像であることが多く、無修正の画像を見つけては一喜一憂していたものです。 そして1996年、ネットエロ界に衝撃が走ります。「FLマスク」というモザイクソフトが登場したのです。エメラルドグリーンに輝く幾何学模様で、見せてはいけないところにマスク処理を施し、そしてそれを解除するためのソフトです。このマスクによって、「隠してるんだからいいだろう」と、裏本画像がネット上に氾濫します。まさに裏本画像の最盛期です。裏本を何十冊と置いてあるサイトが出現し、コンプリートマニアがいたほどでした。 しかし栄枯盛衰とはよく言ったものです。裏本の最盛期は非常に短いものでした。「FLマスク」作者が逮捕されたのです。これにより、FLマスクを使っただけで捕まる、ダウンロードしたら捕まるなどといった憶測、デマが飛び交い、「FLマスク」が施された裏本画像は次第にその姿を表舞台から消してゆきます。ちなみにこの裁判の結果は、執行猶予付きの有罪となりました。悪名高き判決です。そしてこのころから、ネット上のワイセツ物に対する規制、取り締まりが厳しくなっていきます。 さて、時を同じくしてネット界に脅威が巻き起こります。ダイアルQ2&国際電話問題です。当時は電話回線でプロバイダにつなぐダイアルアップ形式がほとんどでした。そして電話回線につなぐプログラムが勝手に書き換えられ、勝手にQ2、国際電話につながるという被害が続出したのです。この問題は2002年にダイアルQ2パスワード規制が施されるまで続くことになります。 ネットエロの発展(ネットの普及)に一役買ったものとして、簡単にINSテレホーダイについても触れておきましょう。INSテレホーダイとは深夜に電話料金が定額制になるというサービスです。確かにネットは普及し、ネットエロも発展しましたが、同時に不眠不休でエロを落としまくった男たちが、寝不足で相当疲れ果てていたという現実もありました。今となってはほほえましい思い出です。 裏本が最盛を誇っていた時期にも動画はありました。リアルプレイヤー形式やクイックタイムムービー形式のごく小さな、ごく短いものばかりでしたが。そしてそのころ、国内で配信されていた動画のほとんどは違法に配信されていたものでした。著作権などまったく無視、裏も表も流れて、まさしく無法地帯というありさまです。動画のあるサイトには数多くのトラップが仕組まれ、おかしなプログラムが勝手にインストールされたり、いくつもの小窓が開いてすぐにハングしたりは日常茶飯事。そうした罠と闘うことがまた快感となってしまう本末転倒ぶりでした。なんとも平和な時代です。 そうこうしているうちに、いよいよADSLが登場します。ネットエロ界の救世主です。とはいえ、当初は回線の速度に見合ったようなコンテンツはあまりなく、前時代の遺産を引き続きまさぐっていたというのが現状でしょう。私たちの満足のいくコンテンツが登場し始めるのは、回線、サーバの状況がよくなってきてからだと思います。成人向けスカパー番組のような有料アダルトチャンネルも多数登場しましたが、ことごとく失敗に終わったようです。 この先、ネットエロは急激に進化します。まずはWinMXの登場により、「何でも手に入る」という状況が生まれ、MXで手に入れられたものがYahoo!オークションで売られ、裏CD-ROMが売買され、大きな有料アダルトサイト(AV配信サイト)が登場し、これと提携したアフィリエイト会社が、ネットエロで儲けるモデルを提示し、今まで個人で動画を流していたようなサイトはすべてアフィリエイトに参加し、素人も気軽にサイトを開き、違法サイトは壊滅し、動画のみならず、カメラを通じてリアルタイムで異性と会話ができるライブチャットが登場し、そして現在に至ります。この加速度たるや、すさまじいものです。エロパワーはすごい、ということでしょうか。 ネットエロの歴史をざっと振り返ってみました。どうでしょう。当たり前のように見ているエロ動画も、ひと昔前には相当苦労しないと見られなかったと知ると、少しありがたみが沸きませんか?沸きませんよね(^^; 蛇足ですが、こんなものがあります。「2ちゃんねる」で誰かが創作したサザエさんのパロディーです。話としてとてもよくできているし面白いのですが、以上のようなネットエロの歴史が勉強できる物語でもあります。ぜひ一度読んでみて下さい。爆笑です。 ダイアルQ2再考〜新しいQ2の手口とは最後にダイアルQ2に関して少し。上でも述べましたが、ダイアルQ2に自動接続するプログラムはなくなりました。しかし、ダイアルQ2自体がなくなったわけではありません。なぜわざわざこんなことを言うのかというと、少しばかり”面白い”サイトを見つけたからです。ダイアルQ2を違った形で利用しようとするサイトなのですが、そのサイトを紹介する前に、ダイアルQ2サイトとは何だったのかを、懐古趣味的に振り返ってみます。 以前はダイアルアップ接続がインターネット接続の主流でした。まず、ユーザーはプロバイダと契約します。プロバイダまでは電話回線を使ってつながり、ユーザーに代わってプロバイダがインターネットに接続します。こうしてユーザーはインターネットができるようになるのです。 さて、この仕組みを利用して、Q2業者はこんなことを考えました。 「みんなのダイアルアップ接続の接続先を、俺が運営しているダイアルQ2にしてしまおう。そうすりゃ俺に金が入ってくるぞ」と。 こうしてダイアルQ2自動接続プログラムなるものが登場したのです。 ダイアルアップ接続をするには、接続ID、パスワード、アクセスポイント電話番号、DNSを設定する必要があります。ダイアルQ2自動接続プログラムは、本来のダイアルアップ接続設定を破棄し、新たな接続設定を作ってしまいます。ID、パスワードは業者が適当につけます。アクセスポイントは当然、自分が運営しているダイアルQ2番号です。そして、適当なエロ画像を置いているサイトを作り、このサイトをDNSにしてしまいます。すると、接続先が書き換えられたユーザーは、知らない間にダイアルQ2に電話し、勝手にエロサイトに飛ばされてしまうのです。 まあ「知らない間に」というのは半分ウソですね。「おっ、このプログラムを使えばエロサイトに行けるのか!」と思い、嬉々として自らプログラムを実行してしまっている人も大勢いました。では、ダイアルQ2で接続して行ける、いわゆる”ダイアルQ2サイト”とはどんなものだったのでしょう。 多くのダイアルQ2サイトは、とてつもなく重い裏本画像を10個ほど置いて、一枚一枚を順番に見せ、「次へ」というボタンを押させるだけの単純なサイトでした。確かに裏本画像が見られるのですが、わざわざQ2につないで見るような代物ではありません。しかしエロ魂に火がついたユーザーは、「次はどんなだ!?次が見たい!」と誘惑に駆られ、なかなか開かないページを暗闇でずっと眺めているのでした。もちろんそうしている間にも、莫大なQ2接続料金がかかっています。 今考えるとなんともバカバカしい限りですが、実際に騙される人は多かったようです。バカバカしさついでに、Q2サイトの仕組み自体のバカバカしさにも笑ってしまいます。先に、ダイアルアップ接続には、接続ID、パスワード、アクセスポイント電話番号、DNSを設定する必要があると書きました。ということはつまり、ダイアルQ2自動接続プログラムの中にはこうした設定があらかじめ書き込まれているのです。ん?ここでふと、おかしなことに気付きます。 プログラム中にDNSが書き込まれていて、要はこれがエロサイトなわけです。ならば、このDNSに直接行ってしまえばいいのです。ダイアルQ2自動接続プログラムをダウンロードし、これをメモ帳かなにかで開きます。すると、「http://www.oma●ko.com」などといったURLがご丁寧にも書き込まれています。あとはこのURLをブラウザにコピペして行けば、わざわざQ2なんかにつながなくとも、エロサイトが見られるのです。プププ。まあ、タダだっとしても見る価値のないサイトばかりなんですが、少し得をした気分になりました。 以上がダイアルQ2サイトの全容ですが、もうひとつ、「ダイアルQ2紹介サイト」にも触れておきましょう。これはダイアルQ2の番号をウェブページで紹介しているというだけのサイトです。あるエロサイトに行くと、「女の子とやりたい放題!」なんていう宣伝文句が書いてあります。「これはいい」と思い、そのサイトに飛んでみると、「0990-*****に今すぐ電話!」と書いているだけ……。そんなサイトです。しかし、このような「ダイアルQ2紹介サイト」が星の数ほどありました。 パスワード規制がかかり、アダルトQ2サイトはなくなりましたから、今となっては懐かしい限りです。ところが、です。先日、ネットサーフィンをしていたら、面白いサイトを見つけました。 そのサイトは有料出会い系サイトです。銀行振り込みかクレジットカード引き落としを利用すれば”閲覧”できるのですが、もうひとつ、「Q2占い」を聞くだけでも無料で”閲覧”が可能だとあります。Q2占い??それと出会い系にどんな関係があるの!? 仕組みはこうです。まずダイアルQ2に電話します。情報料として200円ほどがかかります(おそらく)。そこで聞けるのは「今日の占い」。4ケタのラッキーナンバーを教えてくれます。実はこの番号が出会い系サイトを”閲覧”するためのパスワードなのです。このパスワードを打ち込めば、出会い系サイトにアクセスでき、無料で女の子の情報が見られるという仕組みです。 占いだけなら、アダルト番組ではないので、以前のようにQ2に電話をかければ誰でも聞くことができます。料金もNTTの一般の電話料金と同時に振り込めばいいだけです。占いを聞かせ、料金を発生させ、サイトのパスワードを発行する。なんとも”うまい”仕組みです。新しいQ2の活用方法だと思います。 とはいえ、もちろん頭から信用はできません。まず、本当に占いを聞くのに200円ですむのか、実際に投稿を読んだり、メールを受信したり、返事を書いたりするのに料金はかからないのか、かかるとしたらいくらくらいで、どう振り込めばいいのかは曖昧です。怪しいですね。 エロサイト業者は、いつの時代もあの手この手で、新しい儲け方を見つけ出します。私たち一般ユーザーも賢くなって、こうした手口を見極めましょう。 なお、このような元Q2業者による体験談があります。大変貴重な資料だと思います。興味のある方はぜひご一読下さい。 |